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かゆうま





 最近ちょっとカズタカの扱いがひどい、みたいなことを聞きました。
気のせいでした。
 やっぱり高っちょ物語関連だったりします。
今回も結構短いんで、さっさと投稿して、さっさと終わっておきます。
 下の記事にある通り、オペフラ買いました。
めっちゃ敵の位置が目視しづらいです。
そのくせ、敵は確実にこちらの位置が分かっています。
とってもきつかったです。
でもシリーズで言うとヌルゲーだそうです。
恐ろし。
 では、またまた勝手に編集しといてください。



 『榊 恋(さかき れん)』、それがあいつの名前だった。
そいつは、親戚中をたらいまわしにされ、もうこれでいくつ目か数えるのがめんどくさくなったころに俺の前に現れやがった。
 あいつは俺を見た瞬間に
「やぁ、暗い顔してるじゃないか」
なんて暢気な様子で話しかけてきやがった。
 最初に教室に入ったときのクラス中からの視線で、この学校の教師がどんなふうに俺を説明したのか大体予想がついた。
だからその言葉は完全に不意打ちだった。
「あ?」
「なんだいなんだい。転校生は転校生らしく笑顔でいなくては」
絶句だった。
そいつへの第一印象は決して好印象ではなかった。
 それからというもの、榊は俺に付きまとうようになった。
冷たく接しても全くへっちゃらのようだった。
 正直、初めてすぎて戸惑った。
今まで俺と関わろうとしたやつなんていなかったからだ。
 その内離れるだろう、と軽く思っていたのに、そんなそぶりを一切見せなかった。

 数日後のことだ。
俺が昼飯を食ってるといつの間にか隣に表れて、俺の弁当を見て顔をしかめた。
「なんだい・・・・これは」
「・・・・俺の飯だよ」
「肉ばっかりじゃないかっ!」
「別にいいだろ俺が何食ったって・・・・」
「よくないね、実によくない。僕の目の前で不健康人間が出来上がるのなんて見てられないね」
そう断言して、俺に指をつきつけ言い放った。
「君は明日から自前の弁当など持ってこなくともよい!」
「じゃあ何食えってんだよ」
「僕の栄養の考えられたバランスのよいご飯を食べるんだ!」
全く一方的だった。
 で、その肝心の『栄養の考えられたバランスのよいご飯』とやらはというと。
「・・・・コレかよ」
「なんだい、不満なのかい?」
「不満も何も・・・・」
次の日手渡された『ご飯』はアルミホイルで包まれた見た目の悪いおにぎり3つだった。
「ちゃんと中身は全部違うのだからな!」
と胸を張って説明するそれらは、お世辞にも上手とは言えなかった。
そのまま突き返すのも悪い。
何しろそれでは俺の飯がなくなる。
ちょっとだけだが最初の一個を手にとってみる。
「味は、まぁ食えなくもないな」
「何を言う!素直においしいと言ったらどうかね」
勝手に俺の机の対面にイスを用意して、俺と同じおにぎりをほおばりながらそんなことを言う。
「ふん。そんなに嫌なら僕一人で食べる」
「おい、待てよ。お前のせいで俺は今日飯持ってきてねえんだよ」
残りの二個を抱き寄せようとする榊を止めようとすると、そんな俺を見て、ニヤリと笑う。
「それ、美味しいか?」
俺が食べている途中の最初の一個を指して言う。
「いや、だからその2つ返せよ・・・・」
「お・い・し・い・か?」
そんときのあいつは何か言いようもないほどの圧力があった。
「あ、ああ、うまい、よ」
「そうか!そうかそうか!旨いか!」
まるでおびえるようにたどたどしく言った俺の言葉に、こっちが恥ずかしくなるほどよろこんだ。
「じゃあ明日からも僕のご飯食べたいかい?」
「え、いや・・・・」
「食べたいかいっ!?」
「お、おう」
「そうかいそうかい!」
 そのやり取りの後、俺の昼飯は毎日あいつの手作りおにぎりとなった。

 いつもそんな感じだった。
あいつは俺にしつこくかまい、俺を知りたがった。
 昔はどうでもよかったことが怖くなった。
俺を産んだ両親は、この能力が暴走し始めると育児を諦めた。
後はそれの繰り返し。
どこへ行っても居場所などなかった。
 そんな俺の過去をあいつにしられるのが怖くなった。
今まで俺がどれだけの人を傷つけて、時には殺めてきたか。
そんなことがあいつに知られるのがどうしようもなく恐ろしくなった。

 そう思い始めてきた頃だ。
「お前に俺の何が分かる!」
理由はとうに忘れたが、そういって激昂した時があった。
「分からないよっ!君が話してくれなければ僕は何も分からない!」
「だったら俺にかまうな!触れるな!踏み込むなっ!」
「どうして君は僕に何も話してはくれないんだっ!」
「話すだと・・・・俺の何を話せってんだよ!」
 あいつが女だとかそんな気遣いは吹っ飛んでいた。
気がつくと胸倉をつかみ上げ、喚いていた。
「今まで何人をこの手にかけてきたか、お前に言ったらいいっていうのかよ!」
そのまま壁に叩きつけ、続けた。
「この能力のせいでどんな迫害を受け、邪険にされ、軽蔑されてきたか分かるのかよ!」

 俺の能力を知ったとき
「じゃあ君はガンマンだね!かっこいいね!」
とへらへら笑っていた顔が浮かんだ。

「気楽に俺にかまいやがって!結局何一つ俺のことなんか分かってねえ!」

 自分の能力をふざけた調子で説明していたあいつの顔を思い出した。
「『ショックウェーブ』って分かるかな?こう、空気を振動させるんだけどね」

「結局さびしいさびしい俺にかまう自分が好きだったんだろう!俺を嘲笑ってたんだろう!」
加速したスピードは一向に止まる気配を見せなかった。
俺の意思とは無関係に、それこそこの能力と同じように、制御できなかった。

「強いとかさ、弱いとかさ、よくわからないや」
 能力についての認識を話すあいつ。
「別に関係ないじゃない、君がどんな能力を持っていたってさっ!僕には全然関係ないねっ」

「楽しかったか!惨めな俺を観察できて、さぞご満足だったろうな!」
 乾いた音がした。
それは俺のなけなしの自制心が破裂する音、ではなかった。
目に涙を浮かべ、唇をかみしめた恋が俺の頬をぶった音だった。
「君はっ!」
 驚きとかそんなのじゃなかった。
「いつもそんなことを思っていたのかね!?」
ただ空っぽになった。
何も考えられなかった。
「馬鹿にするのも対外にしたまえよ!」
恋を持ち上げていた右手にはすでに力は入っておらず、ちょっとの抵抗で放してしまった。
持ち上げられたりはしないものの、逆に恋に肩を捕まれた。
その状態から俺の胸元にドスンと一発頭突きしやがった。
「馬鹿、に・・・・」
だがその声は震えていた。
顔をぐしゃぐしゃに歪めて、涙を流しながら、それでも必死に俺の服を握りしめる恋がそこにはいた。
「ば、かに・・・・」

 なにをやってんだよ。

 そう責める自分がいた。
「くっ」
恋の手を振り払い、かといって何を言うでもなくその場から立ち去ろうとする。
逃げようとした。
 その手を捕まれた。
か細い腕で、ほどこうと思えば簡単に取れるような力で、それでも確かに俺の腕をつかんだ。
「わた、しは」
涙交じりの、声か嗚咽か区別がつきにくいような声で。
「お、お前、が」
「もういい、しゃべるな」
振り向いてそういうと、あいつはその場に崩れ落ちた。
「わたしはぁぁ・・・・」
泣きながら慣れない一人称を叫び続けた。
その手を離すことなく。

 別に付き合うとか、彼氏彼女とか、言葉にしたわけでもない。
だが、その時の俺らを文字にすればそう表現しても間違っちゃいないだろう。
 毎日あいつの作る『ご飯』を食べて、その日その日の出来事を話し合って。
とくに何をした訳でもないが、ずっと一緒にいた気がする。

 だがその期間はひどく短かった。
「何、してんだよ」
「修司!君には・・・・」
明らかに柄の悪そうな連中が、10人単位で恋を取り囲んでいた。
 帰りに恋の姿が見えず、軽く校舎裏を探してみればこれだ。
「恋に何してんだっつってんだよ」
適当に持ってきたであろう鉄パイプやらバットやらの凶器。
それらをただぶら下げるように持つ男ども。
 そして何より膝をついている恋。
「てめえらぁあああああああ!」
 そっからはスローモーションのコマ送りみたいな絵だった。
手当たり次第にその脇にいる男へと鉛玉を打ち込もうとする俺。
内心では「これで恋に嫌われたな」と思いながらも、ひたすらに引き金を引き続ける。
男が死んで粉々になろうと知ったことか。
ただ引き金を引いて引いて引いて引いて引いて引く。
 打ち終わり、同時に強い風が吹いたせいで硝煙が消え去る。
そこには立ち上がって両手を広げて、まるでその男を庇うかのように『俺の弾丸を受けた恋が立っていた』。
「何、してん、だよ、お前、おい」

「俺が引き金をひきゃあお前なんで軽く吹っ飛ばせるんだ、いいから近づくんじゃねえ」
「へぇ、怖いね!実に怖いよ!」

「なんとか言えよ、なんの真似だよ、なんでお前が俺の弾喰らってんだよ」

「教師から聞いてんだろ?俺がどんなやつか・・・・なんで関わってくんだよ」
「うん?そんなに聞きたいのかい?」
「なんで嬉しそうなんだよ・・・・」

「おかしいだろうがよ、こんなん、なんでだよぉおおおおお!」

 榊 恋はその日。
俺を見て、ニコリと笑って死んでいった。
俺の弾で死んでいった。
俺が彼女を撃ち殺した。


てすてす

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    オオスミ(自宅兵士) スカート履いててよかった。



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    オオスミ(自宅兵士) かわいいかかわいくないかは問題じゃないんだよ。問題はパンモロできるかどうかなんだ。



    ファイム 今からヤるんだぁぁぁぁぁ!



    ことみ
    男の娘もいいね!



    暇人
    俺男の娘だから今女装してるんだ。



    ニタロ
    SRよりスナのほうが使い易い。



    くれない
    オレはファイムと精液が同じなんだ



    くれない
    ペドフィリアってかっこいいよね



    ざんちゅー
    水色パンツうひゃひゃひゃひゃwww



    カズタカ01
    痩せてるオレは可愛いんだ!



    くれない
    そのふとももがいけないんだ!そのふとももがオレを狂わすんだ!



    くれない
    パンツはいてるのは問題だろ。



    カズタカ01
    お前幻覚を聞いているんだよ。



    ファイム
    なんで暇人のカーチャンそんな素敵な声なんだ。



    ざんちゅー
    勘違いしないでほしい。俺がエロゲをやるのは愛がほしいからなんだ。



    ファイム
    最近、男の子がいいと思うんだ。



    オオスミ(自宅兵士)
    アヘ顔とか・・・
    アリだろ



    ファイム
    え、俺、童貞じゃないんだ。ごめんね。



    オオスミ(自宅兵士)
    ちょっともう少しで[同級生♂]が攻略できそうなんですよ。



    暇人
    今日から俺はアイドルだ!



    暇人
    2次元に性別の壁なんて関係ない!

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